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ジャスミン茶って。その4

インターネットの中国茶専門店を覗いてみると、「このジャスミン茶は六薫してあり…」というような言葉を見ることがあるかもしれません。これは、「何回茶葉に花の香を吸着させたか」の回数です。

基本的にジャスミン茶は、原料の茶(緑茶のことが多いです)に生のジャスミンの花(開く直前のつぼみが最良とされます)を混ぜ、香りが移ったら、茶と花を分けます。このことを「一薫」とまたは「一窨(イン、日本語にない漢字です)」と呼ぶので、前述の「六薫」のジャスミン茶といったら、茶に花を混ぜて、香りが移ったら篩い分けて、また花を入れて、混ぜて篩い分けて…を6回もやっちゃった、ということです。

ちなみに少々古い資料になってしまいますが、1967年(ふ、古い…)の蘇州全国花茶会議の規定では、中国国内向けのジャスミン茶の一級は「三窨一提」となっています。(当時は国内向けのものと輸出用のもので規格が違いました。同じ等級でも輸出品の規格の方が3等級くらい上の設定でした)
「一提」は、茶葉と花を混ぜて香りを移して篩い分けて…を繰り返した後に100度くらいの温度でじんわりと乾燥させるのですが、その後もう一回生のジャスミンの花を混ぜ、また篩い分けることを言います。この後は火を入れずに冷まして完成です。「三窨」だけのものより「三窨一提」のものの方が生花を多く使っている、というような感じですね。(ちなみに規定は蘇州や四川省や福建省など場所によってバラバラのようです)

現在は、中国国内の富裕層も増えたこともあって、特級クラス…というか、いかに付加価値をつけて価格の良い茶ができるか競争(笑)みたいなところがあるので、「7薫」「9薫」なんていうことも聞きますが、茶葉と花を混ぜて篩い分ける回数が増えるわけで、やりすぎると茶葉が劣化してしまったりすることもあります。回数が多ければいいというものでもないようです。そりゃそうだよな。「3薫」でも一回につかうジャスミンの花を多くすると香りは十分に吸着するでしょーし。

本当のジャスミン茶の贅沢度を知るには、何薫したか、よりも、どれだけの量の、質の良いジャスミン花を使ったか、の方がいいかもしれません。(そんなのどうやって知ればいいのだ、笑)

おまけのお話。
「打底」という言葉があります。
これは、実はジャスミン茶も、実はジャスミンの花だけでできてないものが多いよ~という話です。

香料を使うのはまた全然別の話になってしまうので、それとは違います。

白蘭花」とか「玉蘭」、「白蘭花」は日本では「ギンコウボク」と呼ばれる、モクレン科の白くて非常に香りの強い花があるのですが、実は、多くのジャスミン茶にはこれらの花がプラスされている、というお話です。

前述の1967年の蘇州全国花茶会議の規定、「一級」のジャスミン茶は「三窨一提」なのですが、内容をみると、1回目36%、2回目30%、3回目22%、提花7%、白蘭打底1kg…となっています。これは100kgの原料茶葉に対して1回目には茶葉に対して36%のジャスミンの花を混ぜますよ~…という感じで書かれているわけですが、最後の「白蘭打底1kg」がポイントです。

使い方は場所によりけりなのですが、例えば、1回目にジャスミンの花と茶葉を混ぜる際に0.5kgのギンコウボクを混ぜ、2回目の時にも0.5kgのギンコウボクを使うと合計で1kgのギンコウボクを使ったことになります。

このギンコウボク、白蘭花は、あくまでも白蘭花なので、あまり使いすぎるとジャスミンの香りではなくなってしまいます。でも、うまく使うとジャスミンの香りと調和して、うまいことジャスミンの香りを引き立てることができるんだそうです。アイスクリームに醤油をちょっとかけると美味しい…けど、かけすぎると醤油味になっちゃうよね、というような理解をしてますが(笑)。

まあそんなわけで、あくまでも「隠し味」ならぬ「隠し香」なので、なるべく最初のうちに混ぜて、ジャスミンの花の香りの中にまぎれてくれるように使います。

香りが強いので、うまくすればジャスミンの花を使う量が減らせます。そんなわけで、低級品になれば白蘭花が増えます。まあ、日本で手に入るレベルのジャスミン茶の中で、この白蘭花が入っているかどうかを見て判別するのは難しいと思いますが、一つ、わかりやすい方法があります。それはポットにジャスミン茶を淹れて、お茶を飲んだあとの、ポットの中の蒸れた茶葉の香りです。ここでジャスミン茶じゃない香り(なんと表現していいのかわからないのですが、むーんとした(笑)香りです。)がしたら、それは「打底」の白蘭が多かったのね~と思ってください。


おまけのおまけ。

ジャスミンの花は実はものすごーく種類が多く、200種類以上あるそうです。日本の園芸店でよく見かけるのは「ハゴロモジャスミン」とか「マダガスカルジャスミン」「カロライナジャスミン」などですが、ジャスミン茶に使われるのはそのどれとも違うジャスミン花です。現地の人は「三白」とか呼んでましたが、日本名はわかりません…。花弁が一重のもの、二重のもの、八重のもの…といろいろあるのですが、一番清らかで上品な香りがするのは台湾の一重のジャスミンの花だそうですが、他の物に比べると収穫量が少ないそうです。

ちなみに台湾では包種茶(緑茶に近い烏龍茶の一種)にジャスミンの香りを移したジャスミン茶が多いです。「香片」(シァンピエン)と呼ばれたりしますね。→沖縄の「さんぴん茶」はここから来てるようです。

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